命の奇跡を感じたのは、41歳の時。

　やっと授かった小さな命は４か月目でお腹の中で鼓動を止めていました。流産手術の麻酔から目が覚めたとき、自分がどこにいるのか何があったのか思い出すのに時間を要して、麻酔のせいでひどく気分が悪かった。

　その部屋と壁一枚隔てた分娩室で、どこかのお母さんが出産を迎えようとしていました。ずっと聞こえてくるお母さんの辛い声。1時間、2時間？どのくらいの時間それが続いたのかわかりません。聞くとはなしに聞こえてくるその声が、看護師さんたちが忙しく走る音とお医者さんが励ます声。そして赤ちゃんの産声に変わりました。
　その時、喜びと祝福と感動と悲しみとが入り混じった感情が溢れてきて、涙がとめどなく流れてきたのを覚えています。
（命は奇跡だ。受精してお腹の中で育ち、母子共に無事に生まれてくる。これは当たり前のことではない。お母さんも赤ちゃんも命をかけて生まれてくる。命そのものが奇跡なんだ。）
そう強く感じました。

　この体験は、その後の私を救い支えてくれる貴重な記憶になりました。多くの奇跡が重なって重なって、たった一つの生命が生まれてきます。その喜びを奇跡を感動を、決して忘れることはありません。
　残念ながら私は子どもを得ることはできませんでしたが、その代わりに書の道をいただきました。そして書家として、やっとこの奇跡のお祝いをする術を見つけました。
それが「命名書」です。

おめでとう。
無事でよかった。
生まれてきてくれてありがとう。
元気に健康に育ちますように。
幸せになりますように。

　命をかけて生まれてきてくれた生命に、たくさんの祈りや願いを込めて名前が付けられます。名前そのものが祝福であり贈り物でもあります。
　その祈りを、願いを、目に見える命名書という形にして、皆さまにお贈りしたい。書を通して、祝福の心をお届けしたい。そう願って止みません。祈りは目には見えませんが、ちゃんと宿って人を守る力を持ちます。この「命名書」で、みなさまの祈りを運ぶお手伝いをさせていただければと願っています。


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【仕様】
○金縁色紙
○墨と金絵の具を使用
○額外寸：タテ35cm×32cm
○箱付き
○のし紙：内のし外のしのご希望、宛名書きも承ります。
○ギフト包装：オリジナル墨象包装紙にて承っております。
（包装紙は予告無く変更となる場合があります。予めご了承ください。）

以下の情報を備考欄にご記入ください。
（全ての情報が必ず必要というわけではありません。下記情報の中から記載して欲しい内容を教えてください。）

①赤ちゃんのお名前
②両親の下のお名前、第何子であるのか
③出生年月日、時間
④出生時の体重、身長
⑤お名前の由来や、願い
（長い場合はこちらで要約して短くまとめます。）
⑥その他ご希望の言葉があれば何なりと
⑦のし紙ご希望の方は、贈り主の名前

ご注文いただいてから10日以内にメッセージのやり取りで出来上がりをご確認いただきます。
その後、送り先に向けて発送致します。お急ぎの場合はご相談ください。