【材質（主だったもの）】
ガラス瓶

【サイズ】
直径約４cm　

【備考】
染料による着色は行っておりませんので、日光による退色・変色はありません。但し、天気管は直射日光下では十分に性能を発揮できません。

【雑文】
　気象予報庁の天気予報がまた外れたと舌打ちをする現代人は数多く、天気予報とは科学世紀の今尚不確定なもので、占いと同じようなものと言わざるを得ませんでしょう。
　とは申せ、幾らなんでも２１世紀の人間として、水晶玉を覗き込んで今日のコーディネートを決めるのはあまりのことです。ですのでそれよりはほんの少しばかり科学的な代物を覗き込んで頂きたく、ご用意致しましたのがこちらの天気管（Storm Glass）です。

　天気管・ストームグラスとは、溶液中の結晶が見せる様子によって天気を測る、前時代的な一品です。発祥は19世紀頃、ヨーロッパの航海士等が利用していました。樟脳粉末・硝酸カリウム・塩化アンモニウム・アルコール・精製水の混合物が封じられています。
　画像でご説明致します通り、水温が下がれば結晶の析出量が増える。真に科学的且単純明快なお話ですが、実のところそれ以外の要因として気圧や湿度が関係するとも言われており、一元的には説明の出来ないものとなっています。ですが恐らく、今更解明するような代物でもないために誰も研究を進めていないだけありましょう。そういった旧世代の遺物とは存外多いものであります。